2月 15, 2010 1

[interview] CINEMA dub MONKS と「永遠と一日」〜物語をめぐる旅〜 [5]

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【それぞれの人生と物語の続き】

「自分のなかにある言葉とか文章で捕まえきれないことを音なら捕まえられる」と大穂は言う。「例えば、このアルバムを5年後10年後に聞くと、ガンジーさんが東京で借りていた家に通ったことを思い出す。音によって残る景色とか、情景、匂いと一緒に」

CINEMA dub MONKSの1st アルバム『TRES』にも書いてあったが、『永遠と一日』も、二回目以降に聴くときは、曲順がランダムに入れ替わるよう必ずシャッフルにして聴いてほしいという。そこには作り手の意志から離れて自由になった物語がある。そうしてランダムな順番で聴くときの音の連なりが、 その時の気持ちに驚くほどストンと落ちていくことが多い。

音を刺激して閉じこめた記憶がある。その音に刺激され、呼び起こされる記憶もある。

『永遠と一日』のはざまにたゆたういくつかの物語は、私たちの物語にもなる。それらの音は、余計なものがそぎ落とされた分、感情や思い出へと直接響くのでヒリヒリと痛むこともあれば、できなかったことに対して背中を押してくれること、忘れていた大切な記憶がよみがえることもある。そのことに気付いたとき、物語をめぐる旅は、もうすでに始まっている。

インタビュー/文 : 岡田 KAYA 真由美


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One Response to “[interview] CINEMA dub MONKS と「永遠と一日」〜物語をめぐる旅〜 [5]”

  1. [...] This post was mentioned on Twitter by かわさち. かわさち said: @n_syake 「永遠と一日」聴いてみました?私はこれ、出勤途中に聴くと、降りなきゃいけない駅でもそのまま乗り続けてしまいそうなので(プチ逃亡、笑)帰りか、夕方に聴いてます。ランダムで聴いて欲しいとhttp://cinemadubmonks.jp/blog/?p=245 [...]

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